医学部長からご挨拶
常に「前向きに」物事をとらえ「自主創造」を実践する。
日本大学医学部は、1925年(大正14年)3月に日本大学専門部医学科として駿河台の地に開設されました。昭和10年5月に板橋病院が開設され、2025年に創立100周年を迎えます。これまで日本大学医学部を支えて下さった卒業生の皆様をはじめ、在校生・保護者、教職員の皆様、すべての関係の方々に感謝申し上げます。
日本大学医学部の教育理念は、「醫明博愛(いみょうはくあい)」です。これは、医学・医療に光をあて、病める患者に真摯に向き合うことの重要性を示しています。医学部には附属板橋病院と日本大学病院の二つの大学病院と多数の関連施設があり、板橋キャンパスでは再開発に向けた推進プロジェクトが進行中です。
こうした環境のなか、私は医学部長として、患者さんに安全で高度な医療を提供する体制を継続すると共に、将来の日本大学医学部の担い手を育成するために学生や若手医師・研究者の教育に重点をおいた卒前・卒後教育に力を注いで参ります。
医学・医療は常に進歩しており、現状維持は、すなわち後退を意味します。日本大学全体での教育理念である「自主創造」は、「自ら学ぶ」、「自ら考える」、そして「自ら道をひらく」から構成されます。これらの能力を身につけた「前向きな考え方」がないと、医学・医療を進歩させることはできません。医学部では、本学の教育理念を常に念頭に置き、新しい医学知識や医療技術の創造に果敢に挑戦してまいります。
私たち医学部には、医師や看護師などのプロフェッショナルを育む機関として、高い倫理観と道徳心を備えた人材育成が求められています。そのために私たちは、患者とその近親者を大切にし、また、チーム医療の考えを尊重した責任ある医療を実践するよう努めます。2025年に医学部は100周年を迎えますが、さらに、次の100年の日本大学医学部の発展に繋げるために教職員が一丸となって尽力して参ります。
日本大学医学部長
木下 浩作
救急医学系 救急集中治療医学分野 教授