マウス精巣上体周囲脂肪組織を BODIPY(赤)とIsolectin B4(緑)を用いてホールマウント染色した。 BODIPYは蛍光色素の一種で、脂肪細胞に取り込まれ脂肪滴が染色される。Isolectin B4はバンディラマメ由来レクチンであり、血管内皮細胞マーカーとして用いられる。この写真では、脂肪細胞がブドウの房のように集合しており、その間にはIsolectin B4陽性の微小血管が多数分枝しながら走行しているのが分かる。
マウスES細胞から懸垂培養にて作成した胚様体組織を抗α-smooth muscle actin抗体(赤)を用いて蛍光免疫染色した。核はHoechst33342 (青)を用いて染色した。写真では、α-smooth muscle actin陽性の筋肉系細胞が胚様体辺縁部に誘導されているのが分かる。アクチン分子は重合して繊維状のアクチンフィラメントとなり、細胞骨格を形成する。アクチンは多くの細胞外小器官や分子との相互作用によりその機能が調節されている(日本大学第一学園夏期実習にて撮影)。
マウスES細胞から懸垂培養にて作成した胚様体組織を抗β-tubulin 3抗体 (緑)を用いて蛍光免疫染色した。核はHoechst33342 (青)を用いて染色した。写真では、β-tubulin 3陽性の神経軸索が胚様体内部に広く誘導され、ネットワークを形成しているのが分かる。β-tubulin 3は神経細胞体や軸索において微小管の安定化や軸索輸送に関与するタンパク質である。(日本大学第一学園夏期実習にて撮影)。
ラット頸骨を脱灰後、軟骨プロテオグリカンを赤く染めるサフラニン0 を用いて染色した。最外側の関節軟骨と骨端海綿骨の下に位置する骨端成長板がサフラニン0によって赤く染色されているのが分かる。関節軟骨は透明度が高いためガラス(硝子)軟骨と呼ばれ、関節の衝撃吸収剤として働く。骨端成長板では軟骨細胞が活発に増殖し、骨の長軸方向への成長に重要な役割を果たしている。