臍帯血細胞分離・保存施設(東京臍帯血バンク)

ISO9001 2008マーク

日本大学臍帯血細胞処理・保存施設は1998年1月に開設され、2002年3月に財団法人献血事業団、東京大学医科学研究所と共に東京臍帯血バンクの保存施設として、日本さい帯血バンクネットワークに加盟しました。

開設当初、採取施設は日本大学医学部附属板橋病院、同練馬光ヶ丘病院の2施設でしたが、その後、愛和病院、瀬戸病院が参加し4施設となり、年間1,100〜1,200ユニットの臍帯血を受け入れています。

主な業務内容は、臍帯血の受け入れ後の細胞処理と凍結保存、そして移植施設への供給です。2013年11月現在までの保存総数は約4,276ユニット、出庫総件数は約746件に上ります。またBone Marrow Donor World-Wide (BMDW 骨髄提供者検索システム)への登録を通じて、海外医療機関にも臍帯血の提供を行っています。

2006年9月には、品質マネジメントシステムの国際規格であるISO 9001:2000を、2009年7月にはISO 9001:2008をそれぞれ認証取得しました。その結果、臍帯血の品質管理、各部門の年間目標の構築によるスタッフの「意識改革」、さらには業務の効率化と省力化による品質の向上などが明確になり、これまで以上に良質で安全性の高い凍結臍帯血を移植施設へ迅速・確実に供給できる体制が確立されています。

また、研究部門では、臍帯血の造血幹細胞分離方法の開発、保存時間の延長性の可能性、さらには臍帯血の適切な温度管理の確立など、臍帯血の分離保存に関連した臨床研究を実施しています。なお、分離保存されなかった臍帯血は、日本大学医学部や他大学の研究用として利用されています。

リサーチセンターB2 臍帯血分離室および保存室(Bio Archive室)

リサーチセンターB2 臍帯血分離室および保存室 (Bio Archive室)

Bio Archive室

Bio Archive室 (一台で3,626ユニットの臍帯血細胞を格納可能)

東京臍帯血バンクの実績

東京臍帯血バンク 保存施設別 保存ユニット数(年度別)

保存施設別の保存数

東京臍帯血バンク 保存施設別 出庫ユニット数(年度別)

保存施設別の出庫数

日本大学さい帯血細胞処理・保存施設業務終了のお知らせ
(2014年4月)

2014年1月「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」の施行にともない、日本さい帯血バンクネットワークは2014年3月末をもって解散し、これまで日本さい帯血バンクネットワークが担ってきた業務の多くは日本赤十字社が行うことになりました。これは、さい帯血の品質向上と安定的な供給体制を確立し、移植を希望する患者さんが最適な移植を受けられるようにするための国の施策であります。日本さい帯血バンクネットワークの解散にともない、東京臍帯血バンクおよび日本大学さい帯血細胞処理・保存施設も2014年3月31日をもちまして、その業務を終了いたしました。4月より業務移行引き受け先であります日本赤十字社関東甲信越さい帯血バンクへの業務移管作業を行っております。これまでさい帯血バンクの運営・発展に多大なご尽力をいただいた関連施設の皆様、ボランティアの皆様に心から感謝を申し上げます。